田原本町内の古事記ゆかりの地

2012年8月1日更新

 田原本町内には、太安万侶ゆかりの多神社をはじめとして、古事記に関係する神社や伝承がいくつもあります。
 鏡作神社は古来、鏡を製作する技術を持った工人集団が住んでいたといわれる鏡作郷(かがみつくりごう)に鎮座しています。そのため、鏡の祖として、ガラスメーカーや鏡業界、また鏡を大切にする美容師からあつい信仰を受けています。記紀に記された「天の岩戸」の神話で、天照大御神(あまてらすおおみかみ)に鏡を差し出した石凝姥命(いしこりどめのみこと)などが祭られています。なお、町内には八尾など4座、石見(三宅町)にも1座の鏡作神社があります。
 また、古事記中つ巻には第7代孝霊天皇の宮として黒田廬戸宮(いほどのみや)が記されています。宮の地名としては町内で古事記に登場する唯一の地名です。

法楽寺は寺に伝わる由緒書によると、この宮跡に建てられたとされており、境内に石碑があります。また、孝霊天皇を祭る孝霊神社は、明治までは法楽寺の境内にありました。この宮で皇子として生まれた大吉備津彦命(おおきびつひこのみこと)兄弟は、成人して吉備国の平定で勝利し、「桃太郎の鬼退治」のおとぎ話のモデルとして語り継がれています。
 他にも、記紀ゆかりの神社として、村屋神社、池神社、津島神社などがありますので、ぜひ訪れてください。

鏡作神社の鳥居の写真

鏡作神社の鳥居

黒田盧戸宮跡石碑の写真

黒田盧戸宮跡石碑

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担当:田原本町記紀・万葉事業実行委員会事務局 (田原本まちづくり観光振興機構内)
電話:0744-33-4560