鏡作神社

 鏡作坐天照御魂神社は、田原本町八尾に鎮座する延喜式内大社で、「和名抄」鏡作郷に鎮座する。祭神は天照国照日子火明命、石凝姥命、天糠戸命で、古来から鏡鋳造の神として信仰された。このうち石凝姥命は、天照大神の御魂の神爾の鏡として内待所に祀る鏡を鋳造したとされる神で、社伝ではその試鋳の鏡が鏡作神社のご神体であると伝える。

 神社の本殿は、桁行7.55メートル、梁行1.64メートルで、東面した5間社流造である。本殿3社と2つの合間から成る。江戸時代中期頃の建築と考えられるが、詳細は不明である。

 この神社では、毎年2月下旬に御田植祭が行われる。お田植舞、豊年舞、牛使いが行われ、近隣の氏子でにぎわう。牛使いが乱暴にすると慈雨に恵まれるという。

 なお、社宝として三神二獣鏡が伝えられるが、これは三角縁神獣鏡の外区が欠落したものと考えられる。

 末社には、鏡作伊多神社(宮古・保津)、鏡作坐若宮神社(八尾)、鏡作麻気神社(小阪)などがある。

名称

鏡作坐天照御魂神社

所在地

奈良県磯城郡田原本町大字八尾字ドウズ

交通

近鉄橿原田原本駅下車 北へ徒歩20分

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