4月28日13時 新型コロナウイルス感染症にかかる記者発表要旨
令和2年5月8日更新
奈良県内で連日感染者の報告がされています。今後、田原本町においても感染が広がる可能性が十分にあると私は認識しており、今後も密閉・密集・密室の3密が重ならないように工夫して不要不急の外出を控えるよう、引き続き町全体で危機感を持って対応していく所存です。しかし、4月25日・26日は奈良県内で感染者の報告がゼロということで、安心すると同時に気の緩みも出てきていると感じています。再度私自身も気を引き締めて、取り組みを強化していきたいと考えています。
本日4月28日朝9時より第12回新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開催し町の方針を出させていただきました。
一つ目、現在5月6日まで公共施設等を閉鎖していますが、5月7日以降5月31日まで引き続き閉鎖をさせていただくこととします。小学校・中学校・幼稚園に関しては、磯城郡三町で協議をさせていただき、 5月31日まで休校・休園の予定とさせていただきます。夏休みの短縮も現在教育委員会で検討をしていただいています。ただし、事態が好転した場合は前倒しをする可能性があります。
二つ目、保育園と学童保育について、保育園は3月2日から登園の自粛をお願いしており、現在も更なる自粛を呼びかけているところです。町内での感染の拡大が見込まれるのであれば、休園を命じ職種に応じた保育を認める準備をしています。また、現場はクラスターを生み出さないようにするために、細心の注意を払い業務をしていただいていますが、かなり疲弊している現場もございますので、スタッフをしっかりと支えていきたいと思います。
また、学童保育に関しては、奈良県の休業要請に応じ小学校が臨時休業している中、感染防止をより一層徹底するため、4月27日から閉所措置を取っています。ただし、職を限定させていただき特別保育を田原本小学校一箇所で開所しています。こちらも先ほどの保育園と同じように、現場スタッフにはクラスターを発生させないようにするため細心の注意を払っていただいていますので、町としても支えていきたいと考えています。
本日の本部会議での決定事項は以上となります。
次に、今まで田原本町が感染拡大防止に取り組んできたことと補正予算の説明をします。
まず、町の新型コロナウイルス感染症専用の相談窓口を3月30日から開始しています。
住民への広報についてはメールまたはホームページ、そして広報の号外を随時出しています。号外は広報紙に挟み込むほか、スーパーやコンビニなどでも掲示させていただいています。現在第3号まで発行をしています。
外出自粛の中で、どうしても高齢者の方々がご自宅にこもりがちです。65歳以上の1人暮らしの方や施設入所の方などに関しては、町から個別に文章を発送し、何かあればこちらに電話くださいと電話番号も記載させていただき周知をしています。
また、社会福祉協議会や老人クラブなどとも連携を深めながら、見守り活動を現在も進めています。
役場の対応ですが、役場自体がクラスターにならないよう、役場機能を維持するために2交代制で勤務しています。また、庁舎の換気を2時間ごとに行い、消毒用アルコールの配備や職員自作のアクリル板の衝立を設置しています。衝立は、合計54機作成しアクリル板を通しての住民対応を徹底しています
図書館について、在宅ということで図書館にある図書蔵書を活用したいと思い、取り置き済みの予約本について貸し出しをしています。そして、こちらから連絡をして取りに来ていただき、ブックポストに返却していただくという形で少しずつですが図書館の活動も開始しています
消毒液が現在品薄とお聞きしており、町役場で微酸性次亜塩素酸水作成装置を2台購入しました。1分間で4 L の次亜塩素酸ができるということですので、こちらを介護事業所や、障害者通所事業所、そして子育て支援施設や医療機関へ配布をさせていただいています。そちらの方に無料で配布をし、もしなくなればまた取りに来ていただくという形で行っています。
国で、4月30日に審議がされると聞いている給付金についてですが。町としましても、いち早く住民の皆様に給付をするために、4月20日より専門職員を配置し、出来る限り早急に給付を出来るよう、給付事務に取り掛かっています。こちらは後ほど予算の方でも説明をさせていただきます。
また、職員の対応ですが、検温や妊婦への対応、窓口の職員体制の縮小も行っています。部署により偏りがかなりあり、増員を図りながら柔軟に対応しているところです。
寄贈いただいたマスク1万枚を中心に、妊婦さんへの配布を行っています。サージカルマスク30枚ずつを、妊婦さんそして里帰り出産のために町内に戻られている妊婦さんにもお配りをさせていただいています。また、職員手作りでマスクを作り、町内在住の75歳以上の一人暮らしの高齢者490人に、5月1日から配布をする予定となっています。
国の政策事業として給付金の補正予算が審議されています。それに伴い、田原本町としては4月27日に専決処分をしました。予算規模は約33億円で、主なものは給付金になります。総事業費は32億1640万円、対象者数は31,828人です。ゴールデンウィーク明けには発送をさせていただこうと考えています。システムの関係もありますので、給付の時期は5月中の予定で動いています。マイナンバーを持っておられる方は、オンラインでの申請によりおそらくそれより早く給付が始まると考えています。できるだけ5月中に皆様に行き渡るように、間違いなく着実に給付を行うために準備を進めています。
児童手当への上乗せ1万円について、こちらも予算の中に入れさせていただきました。6月給付を目処に掲げています。以上が国の事業での補正予算となります。
ここから、田原本町独自の取り組みを発表させていただきます。
まず、ひとり親家庭への支援の給付金事業です。先ほど国の事業を申しましたが、田原本町といたしまして対象児童一人につき3万円をプラスして支給させていただこうと考えています。対象者は、令和2年4月分の児童扶養手当と特別児童扶養手当の受給者で、対象児童は403人、総事業費は1209万円となっています。
経済活動が縮小している中で、働いておられるお母さんお父さんが一番経済的な打撃を受けていると考えています。そこで、子育て支援を必要としている世帯への経済支援ということで、4月・5月分の保育料の免除をさせていただこうと考えています。
同じように、学童保育の使用料も4月・5月分を免除させていただこうと考えています。学童に預けておられる方の多くは、医療従事者や介護従事者といった社会のインフラとして現場を守っておられる方々です。そういった方々への支援も含めて学童保育の使用料還付をさせていただこうと考えています。
また、住民の皆様の生活支援ということで、町内約14,000件の水道の7月・8月分の基本料金を免除する予定です。
奈良県が出されている新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金に関して、町内の事業者に対し、町として独自で上乗せし給付させていただこうと考えています。中小企業に関しては10万円、個人事業主に関しては5万円上乗せする予定となっています。こちらは県での決定通知により申請していただき、給付を行おうと考えています。
医療・介護・障害・子育て支援関係者事業所へ、マスクの支給事業を行います。5万枚のマスクを購入し対象事業者へ支給します。
以上が補正予算の内容です。この補正予算の中でのポイントは4つあります。
一つ目は感染拡大防止を徹底するための支援。二つ目は住民生活のための給付金。三つ目は町民に寄り添う行政としての使命と課題としての予算編成。四つ目は財源で、春から秋にかけて実施をしようとしていた事業を中止し、こちらの財源に回します。そして財政調整基金の取り崩しをおこないます
続きまして補正予算にかからない以外での取り組みです。
一つ目、町では移動支援としてタワラモトンタクシーという事業でタクシー初乗り運賃を補助しています。現在は利用が少ないため、緊急事業としてこのタクシーの利用券を使い、お買い物代行、薬や物品の代行をされているタクシー事業者さんに、このチケットを一回分ですが使えるように利用拡大をします
二つ目は、窓口での人と人との接触を防ぐために、郵送請求手続きの推奨と簡素化を実施します。タワラモトンタクシー事業の申請も、5月1日からは窓口に加えて郵便手続きでもできるようになります。
三つ目、経済が止まりかけている今、町としてもできるだけ公共工事で様々な事業を推進していく時期だと考えています。入札が必要ですので、現在電子入札の準備をしていますが、導入はやはり来年度になってきます。そのため、郵便入札を5月1日から執行する全ての入札において行います。
四つ目、ガバメントクラウドファンディングの活用を進めていこうと考えています。休校措置により一番被害を受けている子供たちの学習環境の充実を試みたいと考えています。こちらは、5月中のスタートを今目指しています。
五つ目、田原本マスクバンクを開設します。職員作成のアクリル板のケースを役場のカウンターに設置し、不要になったマスクがありましたら、この中に入れていただくと、社会福祉協議会が必要とされているところにこのマスクをお配りします。手作りのマスクでも結構です。購入してもし余ったマスク、使わなくなったマスク等ありましたらこの中に入れていただき、必要とされている方々にお届けしたいと考えています。
また YouTube を使ったいきいき100歳体操です。家におられる高齢者の皆様、心身機能の低下が懸念される方々に少しでも運動していただこうと考えています。唐古・鍵考古学ミュージアムも、YouTube でミュージアムの内容をわかりやすい解説付きで配信をする予定でます。これはゴールデンウィーク中に発信をさせていただこうと考えています。
オンラインの学習を構築すべく、担当課が動いています。今学校現場では、先生方がプリント学習などで、学習をサポートしていただいていますが、オンラインでも何かできないかということで、オンライン学習の検討を進めています。
最後になりますが、日々の感染者の発表により一喜一憂している感じがあります。そうではなく、奈良県内に現在70名を超える感染者がいるということで危機感を持って対応していきたいと考えています。 田原本は昨年の9月に桃太郎のモデルとなった人が生まれた町ということで、桃太郎の全国サミットを開催いたしました。コロナ退治、コロナに打ち勝つ桃太郎の町ということで、町民一丸となってまた職員一丸となって対策を練り、この困難に打ち勝ってきたいと考えています。
質疑応答
Q 27日に専決処分された補正予算案の総額と財源について、事業中止でその分を回したものと、財政調整基金を取り崩したもの、それぞれどのくらいか。
A 増額補正分については約33億2000万円。うち国事業分が32億6300万円、町独自施策としてして約5500万円。一般財源事業中止分として一般財源の中止分が約1580万円となっており、取り崩し額が約3880万円となっている。
Q 子供たちの学習支援について、これは町独自でオンライン学習をするのか、企業がされてるところに乗るのか、それとも YouTube の形で授業を配信するのか、どのような形を検討されているのか。
A 民間企業また塾等に支援をいただきながら進めていく。
Q 各生徒児童たちが実際に学習にできるような環境になるのはいつぐらいを目指しているのか。
A 早ければゴールデンウィーク明けには準備できるのではないかと考えている。町として用意したタブレットが110台あるため、必要な方に貸し出しご自宅で見れるようにする。また wi-fi 環境がない方に関しては、町の施設で wi-fi を用意しているのでそこで見ていただけるように準備している。
Q 妊婦さんへのマスクの配布について、これは使い捨てのマスクか。
A 使い捨てのマスクになる。4月17日に寄付をいただいたマスクを中心に配布を考えている。
Q 里帰り出産で帰って来られている妊婦さんは申請していただくということか。
A 郵送か電話で事前に申込をしていただき、確認を取らせていただいてからの配布になる。
Q (妊婦さんへの)マスク配布の担当課は。
A こども未来課が担当になる。
Q 微酸性次亜塩素酸作成装置は他の自治体も持っているのか。
A 他市町村の実績は、現時点では聞いていない。
Q 作成装置はいくらくらいのものになるのか
A 2台(原液40リットル込)で58万円(税込み)になる。
Q 消毒液を民間に配布する予定はあるのか
A 現状では予定はない。混乱をきたすということ、そして社会の最前線で頑張っていただいている、休業できない公共性がある施設に最優先に配っていくべきだと考えているため。また、生成のための原液が限定されているため。現在原液が40 Lあり、 8000 L まで作ることが可能。原液を確保するために努力をしている。
Q 原液に限りがあるから無尽蔵に作るわけではないということか。
A その通り。
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